太陽光パネルを設置している屋根の塗装で気を付けておきたいポイントを解説(^▽^)/

2022.03.13 外壁・屋根塗装・サイディング太陽光・蓄電池・オール電化

近年当たり前のように太陽光パネルを設置している屋根を見かけます。

それもそのはず、住宅用太陽光発電が普及してからもう２５年が経過しています。

比較的導入しやすいコストと、停電時にも多少は電気が使えるメリットを考慮し、現在は新築の４割に太陽光パネルが設置されているようです。

今後はさらに増加していくのでしょうが、
・屋根塗装のタイミングが分からない
・屋根工事の際に太陽光パネルはどうすればいいの？
といった、太陽光パネルに関するお悩み、疑問を持たれている方も多いのです。

元々設置されていた方も、今後導入を検討されている方もまずは屋根のリフォームや施工のタイミングをしっかり把握し、メンテナンス時に生かすことができるようにしておきましょう。

※屋根材はもちろん、発電効率を維持するためにも太陽光パネルの定期メンテナンスも忘れず行っておきましょう。

２０１９年、戸建住宅総数に対し太陽光発電の普及率が９％に上がったと太陽光発電協会から発表されました。年々１８万件ずつ増加しているのでさらに太陽光パネルが設置されているお住まいが増えていくと思います。

そもそも太陽光パネルは導入・メンテナンスコストはかかるものの、自然エネルギーを利用している為設置してしまえば何もせずに電気を発電することができる優れものです。作った電気が余れば売ることもでき、蓄電池が設置されているお住まいであれば、停電時に蓄えてある電気を使用できます。

地震や台風等で停電を経験された方は痛感していると思いますが、停電が数日続けば冷蔵庫の食材は傷んでしまいやむを得ず廃棄しなければなりませんし、お湯は沸かせず携帯も充電できないなどと、今普通に送っている生活が全く維持できない状態になってしまいます。このような経験や今後大きな災害に備えたいという思いが、特に太陽光パネルの普及を促進させたのだろうと思います。

また技術の進化とともに太陽光発電の軽量化・効率化が進んでいます。

・導入費用が高い

・屋根が重くなってしまい耐震性が心配

・発電量が期待できない

などの、マイナスイメージを持たれている方もいると思いますが、印象と現在の性能は全く異なるものになりますので、正しい知識を参考に、ご自身にとってメリットがあるのかを考えましょう。

屋根塗装を行うオススメなタイミング

太陽光パネルを設置する方法はいくつかありますが、現在、多くのお住まいが屋根の上に太陽光パネルを取り付けているかと思います（瓦屋根には屋根と一体型のソーラーパネルもあります）。

屋根材とは別に太陽光パネルがある場合、屋根材とソーラーパネルを別々にメンテナンスしなければなりません。

多くのお住まいで採用されているスレート屋根材でまず思い浮かべるのは屋根塗装工事だと思います。化粧スレートはセメントが主原料になっており、塗膜の劣化が進めば吸水し耐久性が低下してしまいます。ではいつ屋根塗装を行えば良いのかですが、

１．太陽光パネルを設置する前は通常通りに、全面を塗装し綺麗に仕上げることが可能となっています。
　　屋根塗装と太陽光発電設置のどちらにも足場仮設(塗装時にはメッシュシートも)が必要になりますので、塗装後に設置をまとめて行う施工がお得になっています。

２．太陽光パネルが設置してある状態の場合、太陽光パネルが設置されている部分以外の屋根面の塗装を行います。
　　実際の屋根面積よりも塗装する面積は小さくなるため、全面の塗装よりも比較的安価に仕上げることができます。

ただし、太陽光パネルが設置されていた部分の塗装は行うことができないため、撤去した際には明らかな色差が生じてしまいます。太陽光パネルを撤去する際には屋根材の状態にあわせて屋根塗装・屋根メンテナンスを行うのがよいでしょう。

１．２以外の方法として、太陽光パネルを一度撤去し、屋根塗装施工後に太陽光パネルを再設置する方法もあります。屋根全面の仕上がりが綺麗になるのでメンテナンスとしてはベストではありますが、撤去・再設置の費用を考えると、あまり現実的ではないでしょう。取り外したパネルの置き場所も事前に考えておかなければなりません。置き場所が無ければ別の場所で保管など、更に費用が掛かってしまう可能性があります。

また脱着によって太陽光パネルの保証が失効してしまう場合もあります。脱着時に太陽光パネルを支える架台が傷んでいた、もしくは傷めてしまった場合は継続品番であればメーカーから同じ物を取寄せる事が出来ますが、そうでない場合は特注で架台を取寄せなければいけないため、大きく予算がかかる場合があります。

太陽光パネルがある屋根面には太陽光が当たらないため、比較的劣化スピードも遅いので露出している部分の屋根塗装のみでも問題ないと考えられています。

太陽光パネルのある屋根で気を付けておきたいポイント

すでに太陽光パネルが設置されているスレート屋根材の塗装メンテナンスを行うという方も多いかと思いますので、屋根塗装工事を依頼する際に気を付けたいポイントをいくつか紹介したいと思います。

※太陽光パネルが設置されているお住まいはもちろんですが、屋根は非常に滑りやすくただ見るよりも傾斜(勾配)があります。屋根の状況確認をご自身でされるのは危険ですので必ず屋根修理の専門業者にお問い合わせください。

１．パネルに乗ってはいけない

太陽光パネルは屋外にあるものの非常に繊細な作りになっており、人が乗ることで割れてしまう可能性もあります。屋根塗装を行う職人としては知っていて当然なのですが、乗らない、道具をぶつけないといった施工に対する注意点は伝えておいたほうが安心でしょう。

２．高圧洗浄でパネルを洗ってはいけない

浴室やキッチンでも見る水垢は太陽光パネルの表面を濁らせ性能を低下させてしまいます。水垢が残る原因こそ高圧洗浄でも使用するカルキが含まれている水道水ですし、水圧で部品やパネルを破損させてしまっては元も子もありません。鳥の糞や埃が気になるようであれば太陽光パネルに適した清掃を行い、出来る限り太陽光パネルに水道水を当てないようにしましょう。

同様の理由で天窓(トップライト)の清掃・メンテナンスも気を付けましょう。

３．施工中は発電量が低下する可能性があります

塗装中は太陽光パネルに塗料が付着しないよう養生を行っていきます。また塗装は天気の良い日にしか行えないので、いつもよりは発電量が低下してしまいます。屋根塗装自体は高圧洗浄から２～３日程度で終わるので、それほど大きな影響はないかと思いますが、あらかじめご了承ください。

４．施工後に発電ができているか確認しましょう

屋根塗装中は細心の注意を払っておりますので問題はないかと思いますが、施工後は太陽光パネルがしっかり発電できているかを確認しましょう。足場を解体してからでは確認が難しくなりますし、太陽光パネルのメンテナンスが必要な場合もあります。

施工後にアンテナの接続が悪くなりTVが付かないといったケースもありますので、生活に支障がないかを必ず確認しておきましょう。

屋根塗装後に太陽光パネルの設置を検討している方へ

スレート屋根の塗装メンテナンスも終え、太陽光パネルに興味があるしという方、確かに太陽光パネルには魅力がいっぱいですが、一定の条件をクリアしていないお住まいですと導入コストがかかる割に、効率的な発電は見込めないかもしれません。そこでまずは太陽光パネルに適したお住まいであるのか、また将来的な設置を検討する際の注意点を確認しておきましょう。

１．屋根面の方角と周囲環境

太陽光パネルは日が当たる部分でしか発電できません。

そのため日照時間の長い南面に対して設置することがオススメですが、南面に屋根がない、屋根が南面を向いていても隣家の日影になってしまっている場合は発電効率が見込めないでしょう。

太陽光パネルを設置した時に、お住まいがどの程度の発電量を確保できるのか前もって確認しておきましょう。

２．屋根下地・屋根材の劣化

いざ太陽光パネルを設置したいと考えた際に、経年劣化や腐食により屋根下地の補強が必要になるケースも多くあります。太陽光パネルの軽量化が進んでいるとはいえ、やはり屋根に負担がかかる他、架台を取り付ける際に下地の強度が重要になってきます。屋根塗装を行った後、野地板の補強・屋根葺き替え工事を行わなければ太陽光パネルを設置できないと言われることもありますので、屋根リフォームの際に近い将来、太陽光パネルを設置する予定があるのかどうかは施工業者に伝えておきましょう。

※太陽光パネルの設置に伴い野地板の厚みが9㎜以上かを確認する必要があります。

３．屋根カバー工法は要注意

太陽光パネルを取り付けるには架台を強固に、つまり屋根材ではなく屋根の下地にしっかり固定する必要があります。通常の場合屋根カバー工法を行うと屋根が二重に仕上がっている為、アンカーが抜け架台ごと落下してしまうリスクが高まるという事で基本的に推奨されていません。また二重の屋根に太陽光パネルを設置すれば屋根への負荷も相当かかってしまいます。

　　下地の状態が良好という事が前提で屋根カバー工法は施工されているはずですが、屋根全体の強度と耐震性はしっかり確認しておく必要があります。

屋根塗装時に外壁塗装を行うのがベスト

今回は太陽光パネルが設置してある、または今後設置しようと検討しているという方への屋根塗装・屋根メンテナンスに関してご紹介いたしました。新築にかかわらず、建売住宅・中古住宅に設置してあるというお住まいもさらに増えてくると思います。そのため太陽光パネルのメリット・デメリットはもちろん、屋根塗装はどうすれば良いのか、メンテナンス時にどこに注意を払えば良いかを把握しておきましょう。

またスレート屋根材は塗装メンテナンスをしっかり行うことで継続して使用することができます。太陽光パネルが広範囲に施工されている場合は塗装面積も少なく施工費用を抑えて施工することができますので、定期的な塗装メンテナンスを心がけるとよいでしょう。

屋根塗装の際にはまず１００％、足場仮設もメッシュシートも必要となります。この際に外壁の状態を確認し無駄な費用をかけずに塗装メンテナンスを行いましょう。