ピンホール(気泡)は、職人による施工不良なのか?原因と対策について解説しました(^▽^)/
外壁塗装が完了した後、しばらく経ってから見たときに、ご自宅の外壁にたくさんの気泡が発生してしまっていたら驚きますよね。
せっかく塗装工事でピカピカになったのに「これって施工不良?」と心配になってしまう方もいると思います。
今回は、外壁塗装の後に発生することがある気泡、ピンホールと呼ばれる現象について、原因や対処法などを解説します。
「これから外壁塗装をしたいけど、ピンホールなどのトラブルが心配」と感じている方も、そうやって信頼できる業者を選べばいいのか、理解できると思いますので、ぜひ最後まで見てください(^▽^)/
目次
ピンホール(気泡)とは
ピンホールとは、針で刺したような小さな穴のことを意味しています。
外壁塗装において、施工が完了した後に外壁表面の塗膜(塗料が乾いて形成される膜のこと)に発生する、小さな穴のことをピンホールと言います。
ピンホルガ発生する原因については後程説明しますが、原因の1つに「塗料のうち泡が乾ききっておらず、水分が蒸発する際に塗膜に穴が開いてしまう」というものがあります。このことからピンホールは「気泡」と表現されることもあります。
ピンホールは外壁塗装の施工不良?問題のないケースもあります!
外壁塗装の後に発生したピンホールは、広い範囲に1つや2つくらいのピンホールであれば耐久性に問題はありませんが、あまりにもたくさんのピンホールが発生している場合は、間違いなく施工不良で耐久性を損なってしまう状態なので危険と言えるでしょう。
ピンホールは壁面のひび割れや剥がれなどに比べると症状として目立ちにくく、「たかが小さな穴だろう」と軽く捉えてしまいがちです。
ピンホールがあるからと言ってすぐに家が傷むわけではありませんが、無数にある小さな穴から水分が浸透してしまうと、外壁の素地に水がしみこんでしまう原因にもなります。
ピンホールが発生する時期・タイミング
外壁塗装の後にピンホールが発生してくるのは、施工完了から1週間~10日くらいの時期です。
外壁塗装は工事が完成してからも後から施工不良が出てきてしまう場合もあるので、施工後1~2週間くらいは外壁の状態をよく観察すると良いでしょう。
外壁塗装の施工不良でピンホールが発生する原因
外壁塗装の後にピンホールが発生するのは一言でまとめると施工不良なのですが、その原因は様々です。
それぞれの原因を詳しくチェックしましょう。
発生原因 塗料が乾ききる前に重ね塗りを行った
先ほども触れましたが、ピンホールが発生する原因として多いのは、重ね塗りの際の乾燥が不十分になっているケースです。
外壁塗装は1回だけ塗料を塗れば完成するわけではなく、「下塗り・中塗り・上塗り」と呼ばれる、重ね塗りを合計3回行うのが基本になっています。
塗料規定や天候に則った乾燥時間が必要
重ね塗りを行う際には、すでに塗っている塗料を十分に乾燥させることが大切です。
乾ききっていない塗料の上に重ね塗りすると、内側の塗料に含まれている水分が乾燥する際、外側の塗膜に穴が開いてしまう場合があります。
塗装前の下地調整が十分ではなかった
外壁塗装の後にピンホールが発生する原因として、「下地調整が不十分であった」というものが考えられます。
高品質な外壁塗装を行うためには、塗装作業の前に次のような下地調整を行う必要があります。
☑高圧洗浄
☑ひび割れ(クラック)や穴を埋める
☑たわしやヤスリなどで塗装部分の表面を磨き、汚れや錆を落とす(ケレン)
高圧洗浄は、どんな外壁を塗装する際にも必ず行う作業になります。
外壁の表面に砂埃や汚れが付着したまま塗装を行ってしまうと、ピンホールの発生以外にも、塗膜の剥がれなど様々な施工不良の原因となるからです。
その他、塗装を行う外壁にひび割れや小さな穴が見られる場合には、それを補修しておかなければなりません。
また、金属部分などの塗装面の材質の状態によっては、塗装前にケレンと呼ばれる下地処理を行う場合もあります。
外壁塗装業者の中には、技術不足や手抜き工事によって下地調整を十分に行っていまいこともあるので、きちんと信頼出来て技術力のある業者に任せることが重要です。
発生原因 塗料の希釈率が適切ではなかった
外壁塗装に使用する塗料は、原液をそのまま使用するのではなく、水やシンナーで薄めて使用するのが基本になっています。
「水で薄めてしまうと品質が悪くなってしまうのでは?」と心配になる方がいるかもしれませんが、塗料メーカーは薄めることを想定して塗料を作っているため問題はありません。
塗料を水やシンナーで薄めることを「希釈」と言い、具体的に何%に薄めるのかを「希釈率」と言います。
塗料の希釈率はメーカーがある程度の目安をだしていますが、気温や湿度、日照時間など現場の状況に合わせて臨機応変に希釈率を微調整する必要があるため、職人の技術が問われる部分でもあります。
希釈率が最適ではなく、薄すぎたり濃すぎたりすると、施工不良でピンホールが現れてしまうのです。
発生原因 塗料を厚く塗りすぎている
こちらも職人の技術によるものですが、塗料を必要以上に厚く塗りすぎてしまうことで、ピンホールの原因になってしまうことがあります。
塗膜には最適な厚みがあり、暑すぎても薄すぎても品質が悪くなってしまいます。
こんなことがあってはいけませんが素人同然の職人に現場を任せてしまっている、塗装させているなどの明確な技術不足や、知識不足が原因でピンホールが発生してしまう場合もあります。
そうしたことを考えたときにきちんと業者を見極めることが重要になります。
発生原因 施行した日の気温が適切でなかった
特に夏場や冬場の外壁塗装では、気温が極端に高い場合や、低い場合があったりします。
実は、外壁塗装には適している気温が蟻、適切な気温ではない日に塗装を行った場合にピンホールが発生してしまう原因になるケースがあります。
気温が高すぎると、塗料の表面だけが早く乾燥し、内側との乾燥のスピードにムラができてしまいます。
気温が低すぎる場合には塗料が乾燥しにくくなってしまい、ピンホールが発生しやすくなります。
発生原因 塗料やゴミや砂などの不純物が混入していた
外壁塗装で使用した塗料にゴミや砂などの不純物が混入していた場合、施工後にピンホールが発生してしまうことがあります。
せっかく高圧洗浄で外壁の汚れや砂ぼこりを落としていても、塗料にゴミが混ざってしまっていては意味がありません。
発生原因 塗装器具に問題があった(スプレー工法)
外壁塗装では、ローラーを使って手作業で行う「ローラー工法」と、スプレーガンと言う機械を使用して行う「スプレー工法」があります。
スプレー工法で使用するスプレーガンの内側が汚れてしまった場合などには、塗料に油分が移ってしまいピンホールの発生原因になってしまう場合があります。
また、「スプレーガンの圧力調整が間違っていた」「使い方が適切ではなかった」などの理由がピンホールを起こしてしまう原因になってしまうこともあります。
スプレー工法はローラー工法に比べて難易度が低いとされていますが、ある程度の技術力は当然必要になります。
ピンホールを見つけたら放置してはいけない
せっかくきれいになった外壁にピンホールを見つけてしまうと、非常に残念な気持ちになってしまいます。
外壁に発生したピンホールを放置すると、また見た目が悪いだけでなく、機能的な面でも問題が発生してしまいます。
例えば、ピンホールの深さにもよりますが、その小さな穴から雨水が外壁の下地へ侵入してしまい、外壁材や住宅の柱などを痛めてしまう場合があります。
また、住宅の内部に湿気がたまってしまい、シロアリの原因になってしまう可能性も否定できません。
ピンホールは外壁塗装の施工不良の表れなので、発生すること自体、問題があります。
塗料が持つ本来の耐用年数より短い年数で塗膜が劣化してしまう心配もあります。
ピンホールを発見したらそのままにしておかないことが重要です。
ピンホールを発見したときの対処法
次に、もしも外壁塗装の後にピンホールを発見してしまった場合どうすればいいのか、いくつかの対処法を紹介します。
・まずは施工業者に連絡する
外壁塗装の後にピンホールを発見した場合は、程度の大小に関わらず、まずは施工業者に連絡しましょう。
誠実な業者であれば、ピンホールの状況を確認し、適切な処理を行います。
・保証書の内容を確認する
施工業者へ連絡する際に、保証書が手元にある場合はその内容を事前に確認しておくとスムーズに進みます。
万が一施工業者が適切に対応してくれない場合でも、保証書があれば権利を主張しやすいからです。
・施工業者が対応してくれない場合には第三者機関に相談することもできます
「どんなに連絡をしても施工業者が対応してくれない」「そもそも保証書がなく、補修に応じてくれない」といった場合には、消費生活センターなどの第三者機関に相談するという選択肢もあります。
しかし、消費者センターが再施工を行うわけではないので、最終的には施工業者との話し合いにはなりますが、どのような対応をすべきかといったアドバイスをしてもらうだけでも、お一人で悩むよりも心強いと思います。
・DIYでピンホールを直すことはできる?
「ピンホールを指摘しても施工業者が対応してくれない」「消費者センターに相談しても解決しなかった」といった場合には、最終的には別の塗装業者に修理を依頼する方法もあります。
有料にはなってしまいますが、ピンホールを放置してしまうと見た目も悪いので最終手段としては覚えておくと良いでしょう。
なお、外壁にできたピンホールをDIYで補修するのはおすすめできません。
外壁の塗装はとてもデリケートなものなので、正しい施工をしなければピンホールが発生してしまう可能性があります。
まとめ
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