今回は屋根の防水についてわかりやすく簡単に解説していきます。
こう言った経験はないですか?
「知らぬ間にか雨漏りしてる」「漏れてはないけど湿ってきている」
人生の中で一度は体験した事があるかもしれないと思います。
雨漏りなんてそう簡単にするもんじゃないと考える人もいると思いますが、残念ながら屋根も時間と共に劣化してしまいます。
ではどうすれば屋根の防水対策できるのか?
目次
屋根工事と特徴
ここでは大きく分けて3種類の防水対策の種類と特徴について話していきます。
塗膜防水
塗膜防水とはウレタンを原料にした物やFRPを素材にした物などがあり。現在は工法、価格面も含め、ウレタン防水の需要が多いと言われております。
ウレタン防水は、陸屋根において全国の防水工法の46%もあり、液体のウレタンを複数回塗膜することによって防水層を形成して防水を行うものです。
ウレタンは、液体状なので複雑な形状をした陸屋根面でも継ぎ目のない完全な防水膜を形成できます。
特徴
1 主流の防水工事なので施工会社が多く、技術の高い業者や価格が安い業者を選べる
2 工程が簡単なので工事期間がすくなく仕事が早く終わる。
3 材料費と人件費が安いため結果的に、支払額を抑える事ができる。
4 耐年数が短めだが、重ね塗りが可能なためメンテナンス費がう安く済む。
5 別素材の防水材があっても、そのまま上から施工するので、古い防水材などの撤去費 用も掛からない。
FRP防水
FRP防水は、液状の不飽和ポリエステル樹脂に硬化剤を加えて混合し、この混合物をガラス繊維などの補強材と組み合わせて一体にした塗膜防水工法である。
出来上がった防水層は継ぎ目のないシームレスな構造となる。
またFRPは、強度が高く耐久性に優れたガラス繊維強化プラスチックなので、近年では陸屋根はもちろん、ベランダ床などにも多く採用されている工法です。
特徴
1 軽量で耐久性、耐水性で優れている。
2 乾くのが早いため工期が早く終わる。
3 施工時に臭いを発するので、対策が必要になる事がある。
4 完了した後は、人が歩いても問題にならない
5 硬化すればプラスチックになるので地震などの揺れに弱くなる。
6 再塗装する際に廃プラスチックが出る。
シート防水
シート防水は、防水シートを「貼る」工法です。施工されている防水シートは主に2種類あります。
塩化ビニールシート防水工事
塩化ビニールシート防水工事とは、塩化ビニール樹脂の防水シートを接着剤などで陸屋根面に貼り付ける工法です。シート状の防水材なので、複雑な形状の陸屋根には向いていません。
特徴
1 施工後は歩くことが可能になる。
2 色んな色合いがあるため好きな色にできる。
3 紫外線や熱に強く、オゾンに耐いて強い。
4 シート同士の重なり部分には、高い技術と経験が必要なために施工不良が起きやすいです。耐久年数が10〜15年と短い。
6 鳥のついばみによる穴あきが少なくなる。
ゴムシート防水
ゴムシート防水は、シート状に成形した合成ゴム系の防水シートを、接着剤やテープなどで陸屋根面に施工する防水工法です。陸屋根の部分防水補修に最も適している工事です。
特徴
1 厚みが薄いのでやや損傷しやすくなってしまう。
2 ゴムは温度による変化が少ないので、施工の期限が少ない。
3 耐久性がも比較的に高い。
4 シート状なので、複雑な屋根面には向いていない。
5 シート状なので、短期間で低コストで済む。
6 接着剤の耐久年数が短いので、そこから雨漏りすることが多い。
アスファルト防水
アスファルト防水は、防水材を「塗る」+「貼る」の複合工法です。
改質アスファルト防水もほぼ同様と考えていいでしょう。
アスファルト防水とは、合成繊維不織布にアスファルトを含ませたシート状のルーフィングを貼り重ねて形成する工法です。
ルーフィングを積層することにより、水密性に優れた防水層が構成されます。その施工方法には大きく分けて以下の2つがあります。
トーチ工法
アスファルトルーフィングに裏面に含ませたアスファルトを、トーチバーナーであぶりながら液状化し、アスファルトルーフィング貼り付ける工法です。
特徴
1 トーチバーナーだけで簡単な施工が可能になる。
2 ルーフィング同士を接合させる際、隙間なく溶着する事ができので、施工不良が少ない
3 従来の熱工法と比べて、高い技術や経験がなくても施工可能になる。
常温工法
常温工法とは、防水工事でアルファルトなどを使用する場合、溶融釜を利用して材料を溶かすのではなく、常温で材料を付着させる工法のことです。
熱に頼らないため「冷工法」とも呼ばれます。液状のアスファルト材を用い、ルーフィングを複数枚交互に陸屋根面に貼り合わせます。
特徴
1 トーチ工法のように熱による溶融が不要なため、煙がなく周辺や環境に良い。
2 工事中の臭いが発生も少なくなる。
3 トーチ工法よりかは、接着技術を要するため、ルーフィング同士を接合には細心の注意が必要になる。
自宅にあった防水塗料を選ぼう
自宅に適した防水塗料を知っておけば効果的に工事ができるため費用を抑えやすくなります。以下では、防水塗料を選ぶ際のコツを2つ紹介します。
トップコートと防水層の補修どちらかが必要か把握する。
トップコートだけで十分な状況にもかかわらず防水層から補修をしてしまうと、費用が2倍以上かかってしまいます。
まずはトップコートと防水層のどちらから補修が必要かを把握しましょう。
塗装が剥がれていなくて色あせている程度であれば、トップコートだけの補修で済む可能性があります。
しかし、屋上の床に亀裂が入っているとか、ベランダの傾きに問題があって水たまりができやすい場合は防水層から補修が必要でしょう。
知識がなければ細かい見きわめはできません。まずは業者に調査を依頼して見積もりを出してもらいましょう。
FRP、ウレタン、アスファルトのどれが適しているか確かめよう
屋根の防水塗装には「FRP」と「ウレタン」と「アスファルト」の3種類があります。どちらの塗料が適しているかは劣化状況や工事の予算によって変わります。
防水塗装にできるだけ費用をかけたくないのなら「ウレタン」を選びましょう。
予算に余裕があって、見栄えが良くて耐久性に優れている防水をしたいのなら「FRP」が適しています。
また長持ちさせたいなら「アスファルト」がおすすめです。無駄に費用をかけないよう、適切な塗料を選んでください。
コーキング防水だけでも有効な事がある。
陸屋根の一部だけが酷く傷んでいる場合や立ち上げ部分から雨漏りしている場合は、簡単なコーキング防水で雨漏りを止めることができることもあります。
あまりにも雨漏りがひどい場合にはコーキング防水はお勧めできません。
このように一部を防水するために、何も陸屋根全体の防水工事をする必要はありません。
業者によっては、適当な理由を付けて強く全体工事を勧めてくることや、コーキング防水だけをお願いすると、あからさまに嫌な顔をすることもあると思いますが、そのような業者は悪徳業者の可能性が高いので、キッパリとお断りましょう。