春一番! 早期発見が大事な板金の浮きについて解説します(^▽^)/
屋根板金が浮いている? なぜ浮いてしまうのかその原因と被害・対策を徹底解説
いつも見ていただきありがとうございます。
今回は、屋根の棟板金が浮いてしまう原因と対策を解説していきたいと思います。
まず棟板金とは、スレート屋根や金属屋根に用いられており、屋根が交差する部分(棟)に取り付ける金属板のことです。
屋根材に貫板を取り付け、その木下地に金属板を被せて仕上げてあります。
陸屋根と呼ばれる平らな屋根でない限り、必ず棟部と呼ばれる屋根が交差する部位が存在します。
瓦屋根の場合は棟部に棟瓦が葺かれているのですが、スレート屋根や金属屋根で用いられるのが『棟板金』です。
棟部に何もないと、そのまま雨が建物の中に入ってきてしまうため、棟板金は屋根の中でも非常に大事な部位になります。
釘が浮いてしまいと棟板金も浮いてしまいます。
棟板金が浮いてしまうと、雨漏りや台風が来た時に屋根が飛んでしまうなど大きな被害も予想されます。
棟板金の耐用年数は15~25年と言われており、釘は棟板金よりもはやく劣化してしまいます。
釘は築7~10年で抜けてしまうと言われていて、これは改良不良などではありません。
ひと昔前までは建築の際に鉄釘と言われる釘が使われていました。
鉄は水分でさびてしまうという性質があり、雨水や雪によってサビが発生してしまいます。
そして、さびてしまった釘が釘穴を広げてしまうことによって釘が浮いてしまう原因になります。
経年劣化によって棟板金の釘が浮いてしまう原因は、主に3つあります。
・風の影響
・気温変化の影響
・木下地が腐食した影響
が原因としてあげられます。
・風の影響
棟板金は屋根の最上部にありの強風の影響を直に受けてしまいます。
少しでも浮いていると、風の影響をさらに強く受けてしまうことになり、釘が浮いて抜けてしまうことがあります。
板金が浮いてしまうと雨漏りの心配はもちろんのこと、強風で飛散してしまう危険性もあります。
これからの時期は特に注意が必要です。
・気温変化の影響
『寒暖差』もその原因のうちの一つです。
板金は金属なので、特に夏場の日中は『熱膨張』という現象が起きます。
そして気温の下がる夜や冬場などは、膨張した板金が縮んでしまうのです。
膨張すると釘も一緒に引っ張られてしまい、そのまま板金が縮んでしまい、釘が緩んでしまう原因になってしまします。
これを繰り返してしまうと徐々に釘が抜けてしまいます。
・木下地が腐食した影響
棟板金の下には木下地があるのですが、この木下地が腐ってしまうことも釘浮きを引き起こしてしまう要因になります。
木下地は、棟板金の継ぎ目や、屋根材との取り合いから雨水が入り込んでしまうことで徐々に腐食していきます。
これが原因で釘が緩み、浮いてしまう原因となるのです。
↑指先が入るほど浮いてしまった板金
釘浮きが原因で起切る二次被害とは?
棟板金に使用されている釘は、下からでは確認しにくいため、浮いていても気づかずに放置してしまう方も多いと思います。
しかし、釘浮きを放置してしまうと、様々な二次被害が発生してしまうため注意が必要です。
・木下地(貫板)が腐食する
釘が浮いてしまうということは、穴が空いているとも言い換えられ、その穴から雨が侵入してしまうことで木下地の劣化が進んでしまう恐れがあります。
雨は木材を腐らせる原因であり、板金の内部に使われている木下地が腐ってしまうと強度が保たれなくなってしまいます。
この貫板が腐っていないとしても、釘浮きを放置してしまうと棟板金の強度に問題が発生してしまいます。
・棟板金が剥がれる
本来、釘で固定されていたものが緩んでしまうと、強風などによって強い力が加わってしまった場合に棟板金そのものの歪みを引き起こすことになってしまうことがあるので注意が必要です。
強風時では、棟板金が剥がれて落下することも多く、台風シーズンでは甚大な被害が出ています。
・雨漏りの原因になる
棟板金の下には防水シートが張ってあり、棟板金内部に雨水が入り込みやすくなると、この防水シートも劣化してしまいます。
防水シートが劣化し、破れてしまうと、そのまま建物内部に雨水が入り込んでしまい、雨漏りしてしまします。
棟板金の釘浮きを修理する方法
年数が経過してしまうと、釘が浮いてしまうのは仕方ないことです。
それでは、釘が浮いてきてしまった場合、どのように修理したほうがいいのかについて解説していきます。
・釘補修
まず浮いている釘をそのままハンマーで打ち込む修理方法があります。
ですが、すでに浮いている釘を元通りにしても以前ほど機能してはくれません。
そのため、太めの釘で打ち直すか、ビス打ちで補強するなど、釘の状態をカバーするような修理方法を用いるのが基本です。
↑浮いてしまった釘
・棟板金の交換
次に、先に書いたような木下地、貫板などの内部に明代がある場合、釘そのものをどうにかするのではなく「棟板金自体を交換」することも検討したほうが良いでしょう。
釘を取り替えたとしても内部の劣化はもとには戻せません。
そのため、木下地や棟板金そのものの劣化を単純な応急処置だけで対応するのは難しいのが実情です。
環境によるものの、10年前後で釘が浮く症状が出始めてしまい、20年ほどで木下地の腐食が進行してしまいます。
釘が浮いてしまうだけならば、棟板金はそのままで対応できるものの、20年前後の時間が経過しており棟板金や内部に問題がある場合は、棟板金そのものの交換を検討しましょう。
まとめ
屋根全体にも言えることですが、棟板金も時間が経過してしまえば徐々に劣化していくものです。
風の影響、寒暖差の影響で釘が浮いてしまうことは防ぎようがないことなので、それを放置しないことが重要になります。
釘の浮きをそのままにしてしまうと、最悪の場合、木下地の腐食が進行し、二次被害が発生してしまします。
できれば、築10年で『釘補修』を行い、築20年以上では『棟板金の交換』がおすすめです。
さらに、今では木下地だけではなく樹脂製のものや金属製のものも使用されています。
板金交換を行う際には下地の種類にもこだわって選ぶといいかもしれません。
株式会社シマジューでは屋根板金交換も行っております。
ご相談・診断・お見積り無料ですので、ご遠慮なくお問い合わせください!