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畳のメンテナンスについて解説しました(^▽^)/

リフォーム・リノベーション失敗しないリフォーム

イグサの良い香りと触れた時の感触が、私たちに安らぎを与えてくれる「畳」。行事ごとで和室に家族が集まる機会があったり、表面が古くなって掃除が大変に感じるようになったりしたら、畳の張替え時です。張替えの方法には3つの種類があり、傷みがひどくなければ丸ごと交換しなくても十分新品のように生まれ変わります。ご自宅の畳はどの張替え方法が適しているのか、目安時期やそれぞれの特徴・価格相場などを比較して判断してみましょう。

 

目次

畳の張り替え・交換の目安時期

畳の張替えには「裏返し」「表替え」「新調」の3種類の方法があり、この順に施工にかかる手間や料金も増していきます。

交換の目安時期としては、2~5年くらいで「裏返し」、4~7年くらい(もしくは裏返しを行ってから5年前後くらい)で「表替え」、10~15年くらいで「新調」のリフォームを検討すると良いでしょう。

 

では、この3種類の張替え方法は、具体的にどのように行うのでしょうか。
ここからは、畳を構成している部位と、3つの張替え方法について順番にご紹介しましょう。

 

畳の構造・部位(畳表・畳床・畳縁)について

まずは、畳の張替え方法をご説明する上で大切な、畳の構造・部位について解説します。

畳の構造は非常にシンプルで、どの製品も使用する部位にほとんど違いはありませんが、素材のグレードによって仕上がりや耐久性に差が生じます。

 

畳表(たたみおもて)

「畳表」とは、平行に張られた経糸(たていと)に対し、イグサを緯糸(よこいと)として交互に織り込んで作った「ゴザ」のことで、畳の表面を覆うために使う物です。
経糸(たていと)には主に、麻(あさ)や木綿(もめん)が使用されます。

保温性・断熱性があり、湿度を調節し、さらに消臭効果や空気清浄効果、イグサの香りによるリラクゼーション効果などがあります。
織り込むイグサの本数が多いほど質が良く、また経糸の素材に綿よりも麻を採用している畳表のほうが高級です。

最近では、安価な中国産のイグサを使用した製品が増えていますが、イグサの生育状態や加工の仕方に偏りがあるため、国産のイグサのほうが耐久性も仕上がりの美しさも良いとされています。

一方で、風合いよりも耐久性を重視した物として、和紙やパルプ、化学繊維でまるでイグサのように仕上げた畳表も生産されています。

 

畳床(たたみどこ)

畳床は、畳の中心部と言えるでしょう。
畳表を張る芯として使用されており、畳の弾力を左右します。

基本は、稲藁(いなわら)を何層にも重ねて圧縮して縫い上げた「藁(わら)床」が使用されており、稲藁の品質によって等級が分かれ、一般的な住宅には二級品が広く普及しています。

ただし、近年は畳の軽量化や稲藁の生産量の減少などを理由に、ポリスチレンフォームなどを主材料とした「建材床」や、ポリスチレンフォームや木質繊維を圧縮したインシュレンボードを藁と藁の間に挟んだ「藁サンド床」といった畳床が増えています。

 

畳縁(たたみべり)

畳の側面に縫い付けてある生地のことで、畳表の補強や、畳同士の隙間を埋める役割を担っています。
また装飾のために用いられる物でもあり、無地の物から細かい柄がある物まで、非常に豊富な種類のデザインがそろっています。

以前は綿や麻の糸を使った畳縁が主流でしたが、最近は安価で丈夫であることから、化学繊維製の物も人気があります。

畳の張替え方法は、畳表・畳床・畳縁、いずれの箇所の交換が必要かによって、「裏返し」「表替え」「新調」に分類されます。

ここからは、各工法の具体的な違いや、料金・施工期間の目安についてお話ししていきます。

畳の裏返しにかかる時間・費用相場

既存の畳表を裏返して再利用する方法です。
畳縁をはがし、畳床に固定している糸もはずす作業も伴うため、側面の畳縁は新しい物へ交換することになります。

2~5年くらい使用して、こすれた傷や日焼け跡が目立ってきた畳に適した工法です。
ただし裏側にまでシミや日焼けなどが付いている場合や、すでに5年以上使用している畳の場合には、裏返しではなく「表替え」が推奨されます。

「裏返し」の料金は、1畳あたり4,000円前後と、畳の張替えの中では一番手間がかからず低価格です。
作業は、ほとんどの場合は一日で済みます。

なお昔は施主様の自宅で畳の張替えを行うのが主流でしたが、最近は業者が畳を工場に持ち帰って作業し、完了後に納品する方法が一般的です。
お住まいの近所の業者であれば、当日中に納品できることも多いです。

 

こんな時におすすめ!

  • 新しい畳を使用して2〜3年位経った
  • 畳の表面の擦り切れや傷、色あせが気になる
  • 裏返しを1回もしていない

 

畳の表替えにかかる時間・費用

畳表と畳縁を新しくする方法で、畳床は既存の物をそのまま利用します。
見た目は新品のようになりますが、畳床は同じ物なので、踏んだ時の感触は変わりません。

4~8年くらい経った畳や、一度裏返しを行ってから5年程度経過した場合に適しています。
ささくれ立ったイグサが衣服に付着するようになってきたり、畳の光沢がなくなってきたりした際には、表替えを検討することをおすすめします。

表替えにかかる費用の目安は、1畳につき5,000〜20,000円前後ですが、畳表のグレードによって変動します。
主に、イグサの産地・品質・使用量など、イグサに関する様々な点でランク分けされており、品質が良いほど耐久性が高く、きれいに変色していきます。

また、畳の種類は戸建て用やマンション用などにも分かれているため、それによって施工価格も変わります。
特にマンション用の物は、低価格で済むケースが多いです。

なお表替えの作業時間は、裏返しと同様で、畳を業者の作業場に一度持ち帰るケースが多く、ほとんどの場合は一日で完了します。

 

こんな時におすすめ!

  • 裏返しをしてから4年以上経った
  • 張替えせずに6年以上経った
  • 費用を安く抑えたい

 

 

畳の新調にかかる時間・費用相場

畳表・畳床・畳縁の全てを新しくする方法で、畳が完全に生まれ変わるため、見た目も感触も香りも一新されます。

畳を敷いてから10~15年くらい経った頃が、新調するタイミングです。
畳がへこんできた場合はもちろん、ダニが気になる際や、お部屋の雰囲気を変えたい時などに新しくするのも良いでしょう。

畳を新調する値段は、1畳につき10,000〜35,000円程度ですが、畳表・畳床・畳縁のグレードがどのくらいかによって価格が大きく異なり、高級品であればさらに高額になります。

ちなみに新調する場合は、既存の畳を業者が採寸に来た上で、新しい畳が完成してから入れ替えます。
裏返しや表替えのように、「作業期間中は畳がない」という状態にはなりません。
施工にかかる日数は、2~10日くらいが目安です。

一見同じように見える畳でも、イグサの質や、戸建て用かマンション用かといった違いによって料金は変動します。
また何年使用したかにかかわらず、畳の状態によっては、いずれの方法が適切か、素人の方では判断が難しい場合もあります。
最終的には、畳のリフォームに詳しい業者と相談しながら、予算に合わせて最適な工法やデザインを提案してもらうと良いでしょう。

 

こんな時におすすめ!

  • 同じ畳を15年以上使用している
  • 裏返しや表替えをしたけれど劣化が目立ってきた
  • 畳を踏むとギシギシ音がしたり、ブヨブヨとへこむ感触がある(畳の芯材である畳床がへたっています)
  • 家具を置き、目立ったへこみがある

 

まとめ

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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