木造、鉄骨、RC、SRCはどれが優れている? 家選びのためのポイントについて解説しました(^▽^)/
皆さんがお家を購入する際や、賃貸でお部屋を選ぶ際に気になるのが、構造についてだと思います。
そこで今回は木造、鉄骨、RC、SRCの違いや、それぞれのメリット・デメリットについて解説していきたいと思います。
大手デベロッパーやハウスメーカーが企画・施工した物件であればどの構造体でも国の基準を大幅に上回る性能を持った部材を使用していますがその分、家賃や建築費も高めになっています。
気になる部分だとは思いますが、構造体は目に見えにくい部分になっていますよね。
外装や内装をしてしまえば、構造体はなんだかわかりにくくなってしまいます。
今回のブログではそこについても詳しく解説していきます。
構造の種類
大まかには
・木造
・鉄骨(重量鉄骨、軽量鉄骨)
・RC(鉄筋コンクリート)
・SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)
の4種類に分けられています。
次にそれぞれの違いやメリット・デメリットについて見ていきましょう。
目次
木造の特徴
木造の賃貸物件といえば、2階建ての木造アパートが思い浮かぶと思います。
木造建築は、日本古来からある工法で、柱、梁、筋交いを使用し、組み立てる工法になっています。
構造上のメリット
木造物件における構造上のメリットとしては、「広さ」と「通気性」がポイントとなります。
思ったより「広い」ことが多い
木造はその他の構造の賃貸物件に比べて、室内の床面積が広くなる傾向にあります。
例えば同じ20㎡表示のワンルームでも、木造と鉄筋コンクリートで比べると、実際の室内を見学した際に、木造のほうが広く感じたりします。
木造は鉄筋コンクリートマンションにありがちな「梁」がないため、部屋を広く誓うことができるとともに、天井からの圧迫感も軽減され、広い空間が実現します。
通気性が高い
木造は通気性が高く、ほかの構造に比べて風通しが良くなる傾向にあります。
特にワンルーム物件の場合、気密性が高すぎると室内に湿気がたまりやすくなったり、冬などは結露の原因になってしまうこともよくあります。
木造であれば、通気性が高いため窓枠などに水滴が溜まったり、それによって結露してカビが生えてしまうということもほとんどありません。
構造上のデメリット
広くて通気性がよい点が、木造のメリットです。
一方で、デメリットとしては、メリットと表裏一体の部分が挙げられます。
防音性能が低い
木造には梁がなくて通気性がよい反面、壁が薄く気密性が低いため、それによる「音漏れ」が最大のデメリットになります。
鉄骨や鉄筋コンクリートに比べると、壁や床の振動が、そのまま隣接している部屋に伝わりやすくなってしまうため、音漏れのリスクが高くなってしまいます。
木造物件を購入する場合は、騒音や振動によるクレームが入ってしまう可能性がありますので、できるだけ賃貸管理については、不動産会社に委託しておく方がよいでしょう。
また、できれば遮音ボードや等級の高いフローリングを使用するなどして、防音性能を高めることも対策となります。
鉄骨の特徴
鉄骨造というと、木造と鉄筋コンクリートの中間というイメージがあるかもしれませんが、詳しい構造上の特徴については意外と知らない人もいるかと思います。
鉄骨とは簡単に言えば、木造物件の柱や梁で造った建物のことで、重量鉄骨(鋼板の厚みが6mm以上)と軽量鉄骨(鋼材の厚みが6mm未満)の2種類があります。
小規模な賃貸マンションや住宅などについては、軽量鉄骨が用いられることが多く、ビルや高層マンションなどについては重量鉄骨が用いられます。
ちなみに、最近ではコンクリートを軽量化した「気泡コンクリート(ALC)」という構造も新たに用いられ始めています。
コンクリートを練り混ぜる際に、発砲剤を入れることでコンクリートの中に小さな気泡を発生させることで、強度はコンクリートに劣ってしまうものの、軽量化できることや断熱性能が高いことなどから最近注目され始めています。
構造上のメリット
鉄骨のメリットは、簡単に言えば木造の鉄筋コンクリートの中間的なメリットを得られる点にあります。
害虫対策が不要
鉄骨の場合、鉄骨を組み合わせて建物を造るため、木材を材料としている木造とは違い、シロアリなどの害虫リスクがありません。よって木造よりも少ないメンテナンス費用で、長期間賃貸物件として利益を生み出してくれる可能性が高いのです。
建築工程が早い
賃貸物件に多い軽量鉄骨については、プレハブ工法といい、現場での組み立て作業によって建物ができあがるので、建築にかかる期間が短期で済みます。軽量鉄骨であれば、木造と同じようにコストを削減することができるでしょう。
構造上のデメリット
鉄骨については、鉄骨ならではの特徴から次のようなデメリットがあります。
リフォームの選択肢が狭い
鉄骨については、現場での組み立て作業で行う「プレハブ工法」や、工場で製作したものを現場で組み立てる「ユニット工法」などが多く、材料についてはほとんど規格化されています。
そのため、あとからリフォームをしようとしても、規格にあわない構造には変更ができないので、大がかりなリフォームが難しい点がデメリットといえるでしょう。
地震で揺れやすい
鉄骨は主要な柱などが鉄骨になっているため、木造に比べて揺れを吸収しにくくなっているので、地震によって建物が揺れやすくなっています。
耐震性能自体には問題はありませんが、鉄は熱に弱いため、火災が発生すると鉄骨が曲がってしまう可能性があります。
鉄筋コンクリートの特徴
鉄筋コンクリートには、通常の鉄筋コンクリートであるRCとSRCの2つの構造があります。
SRCとは鉄骨鉄筋コンクリートのことで、通常の鉄筋コンクリートの中に鉄骨を組むことで建物にしなやかさをもたらし、変形に強くなるというメリットがある一方で、工期が長くなるため、コストが高いというデメリットがあります。
構造上のメリット
鉄筋コンクリートは構造の面からも非常に頑丈なため、木造や鉄骨にはないメリットがあります。
防音性能が高い
木造や鉄骨に比べ、鉄筋コンクリートは非常に壁が厚く、また二重床二重天井になっている場合もあるため、防音性能に優れています。賃貸物件として運用することを考えると、騒音によるクレームが発生しにくくなるため、投資家にも大きなメリットがあると言えます。
耐震性に優れている
震度の強い地震が多く発生している昨今においては、耐震性能は非常に重要な要素といえるでしょう。
鉄筋コンクリートの場合は、地震の揺れを直接受け止める「耐震性」の他に、建物の下に積層ゴムを入れて、地震の揺れを建物に伝えないようにする「免震性」、ダンパーによって建物に伝わった揺れを吸収する「制震性」など、地震の揺れを軽減する様々な性能に優れていると言えます。
構造上のデメリット
鉄筋コンクリートは頑丈な造りであるがゆえに、次のようなデメリットもあります。
室内が狭くなる
鉄筋コンクリート造は、梁や柱が室内に出っ張りやすいため、室内空間がほかの構造に比べて狭くなる傾向があります。
特にワンルームの場合は、図面で見るよりも狭く感じることがあるため、事前に現地を確認してから購入を検討したほうがよいでしょう。
気密性が高く結露しやすい
鉄筋コンクリートは、木造や鉄骨よりも頑丈に造られているため、気密性が高すぎて換気がしにくいというデメリットがあります。
特に冬に窓を閉め切った状態でエアコンを使っていると、窓枠などが結露してカビが生えてしまうこともあります。
最近では24時間換気が義務化されたため、マンションでも通気性はよくなりつつありますが、ほかの構造に比べるとまだまだ注意が必要になります。
構造の比較表
防音性
防音については壁の厚さ、素材や窓の防音性によって多少の差はありますが木造が一番上下階または、隣の部屋に音が響いてしまいます。
家賃の安さ
建物の材料コストや規模・グレードが大きく違うため家賃にも影響がでます。
木造は特に築年数が古いものも多いので家賃は割安になりやすいです。
耐震性・耐火性
木造は共に×、鉄骨造は△でRC造とSRC造は耐震耐火ともに優れていますが、SRCの方が鉄骨が入っている分強度があります。ただそれほどの差はありません。
物件数
物件数ではマンションタイプではRC造が一番多くなっています。
築年数が古かったりアパートなどでは木造、鉄骨が多いでしょう。
まとめ
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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