【プロ解説】屋根の寿命は意外と短い【メンテナンス方法あり】
こんにちは。今回は屋根の寿命について話していきたいと思います。
屋根の寿命と言っても屋根にも色んな材料で作っており、材料によって寿命が変わってきます。
また雪が降る地域や雨が多く降る地域、高台で風が強い地域によって屋根の寿命が変わってきます。屋根の寿命がきてから直さないと雨漏りや隙間風の原因になります。
業者によってはカバー工法や葺き替え工事のなどの高額な屋根リフォームの必要のない屋根であっても、高額な屋根リフォームを提案する悪質な業者もいるために自宅の屋根材の寿命を知っておくことは非常に重要です。
屋根の種類別の寿命及メンテナス方法をご紹介しています。
目次
屋根の種類別の寿命とメンテナス方法
屋根の種類は基本的に5種類あります。
・スレート屋根
・セメント瓦
・日本瓦
・トタン屋根
・ガルバニウム鋼板
この5つが主流になってきます。
寿命(耐用年数)が経過した屋根材は、屋根塗装などの定期メンテナンスを行っても塗装がすぐに剥がれてしまい、費用対効果が得られないことから、新しい屋根材に葺き替える(リフォームする)必要があります。
スレート屋根は20年〜25年が耐用年数です。耐用年数を経過したスレート屋根に屋根塗装をしても塗装が定着せずに3年も持たずに”剥がれ”や”膨れ”が生じる可能性が高いです。
施工不良を疑い施工業者にクレームを伝える施主もいますが、耐用年数が経過した屋根材を塗装してしまった場合に多い業者トラブルです。
このように寿命(耐用年数)が経過した屋根材はメンテナンスを行っても費用対効果が得られないばかりか、施工業者の施工不良を疑うことによる業者トラブルに発展する可能性が高いので、新しい屋根材に葺き替える(リフォームする)メンテナンス方法を提案されるのが一般的です。
屋根材の種類によって屋根塗装などのメンテナンス方法や新しい屋根材に葺き替えるリフォーム工法が異なるので詳しく解説します。
スレート瓦
現在ではスレート瓦は日本での普及率が最も高い屋根材になってきます。
雪の関係で施工できない地域をのぞいて全国では定番になってきています。シンプルな見た目と豊富な色軽さ、安価なのも人気な理由です。
スレート屋根の耐用年数は20年〜25年が寿命です。スレート屋根は塗装(塗料)によって防水性能を保っているために塗装が劣化する10年に1度を目安に屋根塗装が必要です。あ
耐用年数を超えると屋根材自体が劣化をして塗装の下地として使用できなくなるために、既存の屋根材に新しい屋根材を被せるカバー工法でガルバリウム鋼板に葺き替えるのが一般的です。
スレート屋根は10年に1度を目安に屋根塗装を行い、耐用年数である20年〜25年を目安にカバー工法でガルバリウム鋼板に葺き替えるということを理解しておきましょう。
セメント屋根
セメント瓦には、洋風、和風、フラットな形など様々な形があります。
プレス加工なので、品質も均等で、耐火性にも優れており、加工しやすいのが特徴です。
また、色のバリエーションが豊富で、塗装の仕上げか、顔料をセメントに混ぜ着色しているので外壁の色に合わせたり、好みの色に合わせたり、好みの色を使ってオリジナルの色を出す事が可能なのが特徴です。
瓦屋根は大きく分類すると、”日本瓦”と”セメント瓦”の2つの種類があります。
日本瓦の耐用年数は50年〜80年と非常に長期的で、「葺き直し」という方法でルーフィングと呼ばれる防水シートを交換するメンテナンスが一般的です。
一方で、セメント瓦の耐用年数は30年〜40年でスレート瓦と同様に10年に1度を目安に「屋根塗装」によるメンテナンスが一般的です。
このように一言に”瓦屋根”と言っても耐用年数(寿命)が異なり、メンテナンス方法も異なるのでそれぞれ具体的に解説します。
日本瓦
日本瓦はとても耐久性が高く、台風や竜巻の影響で割れなければ、耐久年数は80年を超えると言われております。また日本瓦は高温で焼かれているため、少々の衝撃で破損する事がありません。表面が塗料処理されていないため再塗装などのメンテナスが必要がなくなります。
日本瓦の耐用年数は50年〜80年と非常に長期的ですが、屋根の内部にあるルーフィングが、20年〜30年を目安に劣化をするので「葺き直し」という方法でルーフィングを交換する必要があります。
また、耐用年数が経過した屋根材は屋根材を撤去して、新しい屋根材に交換する「葺き替え」による屋根リフォームが一般的です。
日本瓦の葺き替えには、屋根を軽くして住宅の耐震性を高めるためにガルバリウム鋼板が普及するようになりました。
このように日本瓦はルーフィングが劣化する20年〜25年を目安に「葺き直し」によるメンテナンスを行い、耐震リフォームとしてガルバリウム鋼板に葺き替えるのが一般的です。
トタン屋根
トタン屋根はとても低コストです。材料費が安く施工が簡単なので、コストを抑えながら短期間で完成する事が出来ます。また軽量のため耐震性が高いとこも大きなポイントです。
トタン自体につなぎ目が少ないしっかりとした鉄板なので雨漏りしずらい素材です。
また錆びやすいためメンテナンスが必要です。
トタンの耐用年数は15年〜20年と寿命が短い屋根材です。
トタン屋根は金属製の屋根であり、塗装によって錆び止めを行い防水性を保っています。塗装が剥がれてしまうとすぐに錆びが広がるために、5年〜8年を目安に屋根塗装が必要です。
また、トタンは耐用年数も短く、15年〜20年を目安にカバー工法による葺き替えリフォームが必要です。葺き替える屋根材はガルバリウム鋼板が一般的です。
このようにトタン屋根は5年〜8年を目安に屋根塗装を行い、耐用年数である15年〜20年を目安にカバー工法による屋根の葺き替えが必要です。
ガリバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板はその鉄合金の板に金属メッキ加工を施したものです。このメッキが少し特殊なもので、アルミニウム55%、亜鉛43.4%、ケイ素「シリコン」1.6%の比率で出来たメッキなのです「亜鉛だけでメッキしているのがトタンです」。
このメッキのおかげでガルバリウム鋼板は金属なのにもかかわらず錆びにくくて長持ち、そして軽いので家に負担をかけないなど様々なメリットを持っています。
トタンは10~20年経つとぼろぼろになってしまい、交換しないと家を守る事が出来ないぐらい劣化してしまい(寿命が短い)、外壁リフォーム工事が必要となります。しかし、ガルバリウム鋼板は金属製の外壁材としては寿命が長く 耐年数は20~30年以上もつと言われています。
メンテナンスなどをしっかり行えば、末永く楽しめる外装材と言えます。
まとめ
結果的に言うと屋根材の種類に応じで適切なタイミングでメンテナンスを行うことが重要になってきます。雨漏りの可能性を回避でき、長期的にメンテナス費用を貯めておくことをおすすめします。