まず初めにエコキュートの仕組みについて簡単に解説していきます。
目次
エコキュートとは?
水道管の水が「貯湯ユニット」の下部から汲み取られ、「ヒートポンプユニット」へ送られます。この「ヒートポンプユニット」は、見た目・性質ともにエアコンの室外機とよく似ており、電力を使用して空気中の熱を取り込みます。
ヒートポンプユニット内に吸収された空気熱は「熱交換器」によって冷媒へ集められます。冷媒は「圧縮機」で圧力をかけられることによって高温になり、「水熱交換機」へ送られることにより、お湯を沸かす力を発揮します。
そして、沸いたお湯は「貯湯ユニット」の上部に貯蔵され、お風呂やキッチンなどへ供給される仕組みになっています。
このように自然界にあるエネルギーを有効活用するエコキュートは、環境問題の改善に大きく貢献できると期待されているのです。
エコキュートの価格
さてここで本題に入りますが皆様はエコキュートは大体どのくらいだとお考えでしょうか?10万円くらい?20万円くらい?それとも5万円くらい?!人によって様々な考え方があるかと思います。
では実際いくらくらいが相場なのでしょうか??
エコキュートを導入する際の費用は、製品の種類やタンクの容量によって異なりますが、約25~73.5万円が相場となっています。
各サイズ・種類ごとの価格帯(本体価格+工事費の合計金額)は、以下の通りです。
タンク容量 300L(2人から3人用)価格
給湯専用 25万から40万円
フルオート 30万から50万円
タンク容量 370L(3人から5人用)価格
給湯専用 30万から50万円
エコオート/セミオート 30万から50万円
フルオート 30万から65万円
タンク容量 460L(5人から7人用)価格
給湯専用 30万から50万円
エコオート/セミオート 30万から50万円
フルオート 35万から75万円
ここまで紹介した価格は一般的な相場価格になります。
基本的に、寒冷地用・井戸水対応の商品などは、高額になる可能性があります。
また、ハイスペックな製品や、重塩害地の集合住宅向けの機器の場合などには、上記金額よりも高価になるケースもあるので、施工業者の見積書を必ずご確認ください。
また、430Lや550Lの大きいサイズやコンパクトな180Lや200Lといったサイズがあります。
タンクの容量の選び方を間違えると、頻繁にお湯が不足したり、逆に無駄に余らせてしまったり、ということがあるため、ご家族の人数に合わせて適したサイズを選びましょう。ご親戚やご友人がよく泊まりに来る/今後ご家族の人数が増える予定がある、といったご家庭であれば、少し大きいサイズを選んだほうが安心です。
また、シャワーを浴びる機会が多いなど、お湯を使う頻度が高い場合にも、大きめのサイズを選択することをおすすめします。
エコキュートの種類
給湯専用タイプ
お湯張りや追い焚きなどの全自動機能がなく、手動で蛇口をひねってお湯を出すシンプルなタイプです。
設置費用が最も安く済むため、とにかく価格を重視したい場合に最適です。製品によっては、浴槽内のお湯が設定量に達した際に、音声で知らせてくれる物もあります。
エコオート/セミオート
自動で「お湯張り」と「足し湯」ができるタイプです。
「保温」や「追い焚き」の機能はありませんが、その分価格が安く済みます。
お湯張りができれば十分、という方に適しています。
フルオート
「お湯張り」「足し湯」「追い焚き」を全て自動で行うタイプです。
お湯の温度や量を設定しておけば、温度が下がったりお湯が減ったりした時に自動で調整してくれます。
ボタン一つで簡単に操作できるという利便性がありますが、あらかじめ設定しておかないと、必要のない時にまで足し湯や追い焚きが行われて光熱費がかかるため、注意が必要です。
エコキュートの寿命
導入された給湯器全体のうち50%が壊れた時点でそれを平均寿命とみなす場合、ガス給湯器、電気温水器、石油温水器においては13〜14年と言うデータが報告されています。
エコキュートはと言うと本格的な普及が始まったのが2000年代半ばなので統計が取られた時点では十分なデータがありません。
ただ、エコキュートは作りが若干複雑なため、故障の確率は少し高く見積もる方がいいと言われています。シミュレーションする場合は、10年以内の故障の場合は修理・交換がしてもらえるような保証(大体3万円程度)をつける事を前提にするのが妥当と考えられます。また、交換の頻度も少し高めに見積もって、それでも採算が合うのであればエコキュートは確かにお得、と言い切ることができるのではないでしょうか。
以下ではこれらを踏まえてガス給湯器との負担額比較を行なっていきます。
エコキュートの選び方
価格から選ぶ
エコキュートは安いものでも25万円以上かかります。
少しまとまったお金が必要になりますので、無理なく用意できる金額から選ぶというのも選び方のひとつです。
最も簡単な選び方としては、予算を決めた上で業者に相談するという方法です。予算が決まっていれば、業者はその範囲内でできることを提案してくれます。
そうはいっても、あまりにも予算が少なすぎる場合は、人気のフルオートではなく、機能があまりない給湯タイプしか選択肢に残らないということも考えられます。
安くて高機能というエコキュートは今現在ありませんので、予算が限られている場合は、ある程度機能を妥協する必要があることも頭に入れておきましょう。
住んでいる場所で選ぶ
エコキュートを設置する地域が寒冷地や沿岸沿いだった場合には、地域の特徴に合ったエコキュートの中から選ぶ必要があります。
例えば、寒冷地仕様のエコキュートではマイナス25℃まで運転可能で、冬の寒さでエコキュートが動かなくなるというトラブルを回避できます。
沿岸部向けのエコキュートは、本体を塩害から守るために防錆・防腐処理が施されています。外板だけなら錆びても機能面に問題はないのですが、電気部品や基板などが錆びるとエコキュートの故障の原因になるため、沿岸部では耐塩害仕様のエコキュートが必須です。
このように、寒冷地や沿岸沿いに設置する場合は、地域の環境に合わせて最適なエコキュートを選ぶことが重要です。
まとめ
今回は、エコキュートの価格についてご紹介しました。
エコキュートの種類によって価格が変動してきます。
あなたのお家に合うエコキュートを選ぶようにしてください!